青木正美著 古本屋群雄伝について

古本屋群雄伝 (ちくま文庫)

古本屋群雄伝 (ちくま文庫)

この本は明治から戦後までのいわゆる正統派明治古典や国文、刷物を取り扱ってきた老舗の古本屋の人物伝です。私は元々古書屋をやっていて今は法人になり担当は別の社員に譲りましたが、例えばこの本のように古本屋業界を支えた店主の人物伝の様な本がかなり好きです。
私の今メインの仕事にしているアーケードゲームコンシューマーゲームパソコンゲームに関してはその土壌ゆえにパソコンの操作に長けている人たちも多く、ゆえにブログや自らのコンテンツ上で情報発信側が多いので色々なゲーム製作者の情報や、自身のコレクションの話が無数に読めます。実に面白いと思っていますが、私が好きなのはゲーム製作者側の話ではなく、いちユーザー側の話が好き。すなわち何故これをコレクションしてきたのか、何故このアイテムに思い入れがあるのか・・等。


この古本屋群雄伝はやはり、ある国文の著者・・例えば太宰や三島について言及しているのではなく、古書店業界側の話であり、これを今回の話しにあてはめるとゲームショップの人物伝に相当しますが、私がこれから興味を持ってやっていきたいのは、この販売側と買い手、コレクターなどの話。


大変ゆっくりですがBeepmag.にてコレクターの紹介や販売業者の記事を載せていっていますが それらの背景には上記の理由があります。


勿論メーカー側の話も大変興味深く面白いのですが、今はこうやって毎日のように買い取りでお客さんのところに訪問していますので、例えて言えば20年間集めたMSXのソフト収集家の方に毎日のようにあったり、基板の収集家の方に毎日のようにそれも毎回違うかたに。そして何しろご自宅などにお邪魔させていただいて、半日くらい話をしているわけです。
私は大変にこの仕事が好きで、そのお客さんの話を聞くのが貴重な事だと思っています。ゆえに、もし同じゲームが好きな方がいたら もし面白い話があればなるべく紹介していきたいと考えています。


そういった情報や話の断片をなるべく記憶が風化しないうちにコンテンツ化していきたいと思っています。