コピー基板の技術力:ぷよぷよ編

 コピー基板の話題を扱うのは基板業界では一種のタブーでありまして、検索しても出て来ないので今回は「ぷよぷよ」を取り上げてみます。「ぷよぷよ」は1992年にアーケード版が発表される前、MSX2ファミリーコンピューターでも発売されておりますが、今回取り上げるのはメガドライブ版とほぼ同等性能であるアーケード基板の方です。

 海外版コピー基板の為、タイトル等表記類は英語となっております。本来では写真の辺りでメインキャラクターのアルルが出てきて「ファイヤー」と言うのですが、写真の直後に画面が変わり、ゲームの説明になるのが一目で違う部分です。キャラクターボイスは全て英語で、結構違和感を感じます。

また、この基板の水平同期信号がかなり適当で、この画面写真を撮るのも筐体では中々上手く映らず、フレームマイスター経由で接続しないと正常に映りませんでした。さすがコピー基板。

 比較用の為C2基板も撮影しましたが、メインボードの大きさはあまり変化が無く、パーツの配置も本物基板に準拠しておりますが、不要な回路は省略されている為少しシンプルな作りとなります。

 サウンド回りは同じ音源を使用しておりますが、回路設計の違いか少し違った音が聞こえます。正規ルートで入手していない為音源部分の表記が削られており、またチップの記載情報から入手経路を特定されないように削ったものと推測されます。

 カスタムチップも同様に削られています。恐らくメガドライブから剥がしたのでは無いかと推測されます。

 ※1/21追記:動画を撮影してみましたので参考にして戴ければ幸いです。https://www.youtube.com/watch?v=S2Z6Rk2r_wA



 人気ゲームがある所には昔からコピー基板が存在しており、基板の買取を行なっていると時々このような基板が入荷してきます。この他にも他タイトルにてコピー基板の存在が確認されていますので、また機会がありましたらご紹介してまいります。

スタッフ:K